の話を、
前回の予告通り書きます。
「Velib'」は今年の夏からパリ市が始めたレンタサイクルのサービスです。画期的なのは、貸し出しから返却までの全てを無人のステーションで行なうので、24時間、好きな時に利用できることです。
でも思うに、実はこれが曲者。どこにも係員がいないので、トラブルが起こっても、その場で対応してもらえない。ステーションに自転車が1台も無くても、他のステーションがどこかを聞く相手はいない。それどころか、ステーションが満杯だったら、
返却したくても返却出来ない。借りる手続きも、慣れていなければ結構複雑で、ステーションの前で困っている人を良く見ました。
実は、一度だけ借りようと試みたことがあります。ちょうど同じ時にパリに滞在していた、
曙団の団長に借り方を聞いたところ、「まだ乗ったことは無いけれど、試してみよう」と言われ、仏語の堪能な団長に、ステーションに書かれている使用説明を読んでもらい、操作してみたのです。
Velib' を借りるには、ICチップ付きのクレジットカードが必要です。ところが、私が持っていたクレジットカードにはICチップが付いていなかった。その代わり、ICチップ付きのデビットカードを持っていて、これで使えるかと試してみました。操作していると、150ユーロのデポジットが必要とのこと。嫌な予感がしましたが、そのまま手続きを進行。ところが、
最後に発券される筈のチケットが出てこない!操作は(後から色々調べてみても)間違えていない筈なのに。
時は既に深夜0時。これ以上、無理に分からない事をするべきではないかと思い、レンタルを諦めました。
ところがです。次の日メールをチェックすると、
乗ってもいないレンタサイクルのデポジットが引き落とされている事が判明!知っておられる方も多いと思いますが、クレジットカードとは異なり、デビットカードは使ったお金を瞬時に銀行から引き落とすシステムです。でも自転車に乗るどころか、チケットすら発券されなかったのだよ〜!
それからは、カード会社(銀行)のパリ事務所に何度も電話。ところが、電話で対応してくれるのは日本人で、日本語は通じるのに、何だか話が進まない。「パリにはカードの情報を調べる端末が来ていないので、お客様の支払い情報を詳しく調べることは出来ない」とか「Velib'
は始まったばかりのサービスだから」とか、自分の会社の規約なのに「今、ネットで調べています... 」とか言われたり。揚げ句の果てに「別の事務所に連絡したら、もっと詳しい情報が分かる筈」と言われて電話した先で「お客様のカードはこちらでは扱えない」なんて門前払いされる始末。とうとうパリでは何も解決出来ずに帰国しました。
そんな訳で、帰国して、すぐに日本のカード会社(銀行)に電話をしました。すると、何とあっさり
「では来週の火曜日(祝日を挟んで、次の営業日だったのですが)にお客様の口座へ返金させて頂きます」なんて返事。パリでの苦労は何だったのだろうというくらい、何ともあっけなく解決です!同じ日本人でも、パリに住んでいる日本人は、きっと色々な意味でフランスに、かぶれちゃってるんでしょうね。
ちなみに、
曙団団長のブログには、私がレンタルを失敗した2日後に、
ちゃっかり Velib' に乗った体験レポートが書かれていました。
え〜!?